今、起業の仕方が大きく変わっています、ご存知でしょうか。
これまでの一般的な起業方法といえば…
親の会社や店舗の事業継承や、自己資金を少しずつ貯めて政府系金融機関や銀行から資金調達し、お店の準備をしてオープンに至るケースが代表的でした。
またフランチャイズという起業手段を選んだ場合は、そのネームバリューでの集客や、グループメリットでの材料コスト減、手厚いサポート等を受けながら起業する方が多かったと思います。
しかし、昨今の外部環境の変化から独立・起業・開業だけでなく、働き方そのものが幅広い分野で変わろうとしています。
簡単ではありますが、自分の経験や周りのフリーランスや個人事業主の方や企業家の方など、私が知る限りで紹介したいと思います。
そして、リスクは起業した時だけではないということ、自分らしく起業することについても考えたいと思います。
目 次
令和時代の起業理由とは
起業を始めようと思っている人たちは、どのようなことが「きっかけ」で始めようと思うのでしょうか。
最近の起業理由としては下記のようなことが挙げられます。
令和時代の起業理由
- AIなどの技術革新の進歩による解雇不安。
- 労働人口減少による働き手の減少による外国人労働者の増加。
- 長時間労働による雇用問題。ブラック企業問題。
- 中間管理職、ホワイトカラーなどのキャリア志向の変化。
- 人生100年時代を迎えた老後の不安。年金問題。
- 2025年には6割以上の経営者が70歳を迎え、中小127万社が後継者不在。
先の見えない不安や様々な課題、国の制度や法律改正など、自分たちでは変えようのない外部環境に取り残されるのではなく、新しい働き方・生き方として、独立・起業・開業するという選択肢を選ぶ方が増えているようです。
私自身、独立して模索している中で、様々な方法やサービスが増えていることを知り驚いているところです。
令和時代の起業の始め方や働き方
令和からの起業方法とはどんなものがあるのでしょうか。
下記に簡単ではありますが、最近よく見かける起業方法や働き方を並べてみました。
令和時代の起業方法や働き方
- 店舗や事務所を持たない働き方
飲食業界では、出張調理などのケータリングサービス、昼間営業していない飲食店の間借り営業など、店舗を持たない方も増えてきました。またフリーランスで起業された方は、様々なサービスのあるコワーキングスペースを使う事で、事務所を構える必要性もなくなり家賃などの固定費を掛けずに自由に時間を使え、縛られない働き方をする方もいます。
- 専門的な分野で起業
独自でセミナーを開いたり、知識やスキルを売り買いできるサイトやSNSを活用している方、そんな方向けに仕事を紹介するコンサルティング斡旋会社も存在します。
- 新しい事業継承の形で起業
2025年には6割以上の経営者が70歳を迎え、中小127万社が後継者不在になると言われている事から、ビジネスマッチングやM&Aから起業スタートする方。
- クラウドファンディングなどの資金調達を上手に使い、自分らしい商品やサービスであらかじめ顧客を獲得しつつ開業する方。
- 地域創生、若者や女性、シニアが活躍しやすい起業職種の増加と補助金・助成金で独立する方。
- Webを使ったブログやアフィリエイト、You tuberなどのSNS起業をする方。
- エンジェル投資家から投資を受けビジネスを始める方。
- 副業が認められた事で、1つの企業という枠から出てダブルワークから自分のやりたい事を模索する方。
ここでは書ききれない程の起業の始め方や働き方が他にもたくさんあると思います。
内閣府が国民経済の年間の動きを分析し、今後の政策の指針を示唆するために発行している「経済白書」でも、フリーランスや副業から本業への独立や事業継承のことが書かれており、その注目度も高く、業界に限らず自由な起業の始め方や、それに対する助成や施策もこれから増えていくでしょう。
今起業をする方法は多種多様で、昔ほどのリスクも減少し独立・起業・開業に対する不安も随分解消されてきています。
しかし、これだけの起業方法があるという事は、その反面賢く起業しなければ損をしてしまう時代でもあります。
また簡単に起業できるからといって、起業するリスクが軽減され開業しやすくなったというだけであって、事業を続けていくという事は、その先には大変な事や乗り越えなければならない事がたくさんあります。
リスクは起業をはじめる時だけではない。
中小企業庁の「経済白書・統計情報」では、倒産件数自体は年々減少しているが、大企業・中規模企業・個人事業主が多い小規模事業者の全体企業数の推移からみても、1999年以降減少し続けているのが現状です。
そんな小規模事業者の中でも特に宿泊業・飲食サービス業・小売業などの倒産・休廃業・解散が圧倒的に多い。
飲食に限っては開業する件数も1番多いが、廃業する件数も1番多く、帝国データバンクの調査によれば、2018年は2000年以降過去最多の倒産・休廃業・解散となった。特に資格も必要がなく誰でも気軽に始めやすい為、競合も多くなりやすく、継続していく為の差別化も難しい業界なのです。
これまでリーマンショックや東日本大震災などの影響により廃業率が開業率を上回った年もあり、この先で起こる海外の世界情勢による日本への影響や災害、高齢になる事業者の継承問題などの影響が出始めている等、今後も予断を許さない状況です。
ただ、倒産している8割の原因は販売不振によるものです。
市場や産業構造の変化やライバルなどの競合が増えたことによって、価格競争に巻き込まれたりと理由は様々ですが、その様々な結果や失敗から学べることもたくさんあります。
自分らしく起業する!を考えよう
様々な起業方法やリスクについて ここまで読んで頂けたのなら、「自分らしく起業する」ことについて考えてもらいたい。
それが、人生をかけてあなたがやるべきことなのか。
しかし、自分らしく起業すると言ってもわかりにくい世の中です。
戦後や高度経済成長期など少し前のように、生きるために必死に生きられた時代とは違い、現代は働き方も多種多様になり、必要かどうかもわからない情報が大量に、また一方的に溢れかえり息苦しさまで感じるようになっています。
そういう意味では、今の時代は生きづらい時代なのかもしれません。
ただ、それでも起業をする上で得られるものはたくさんあります。
起業することで得られること
1つは「自由」です。
リスクはつきますが、まず最初に手に入れられるのは「自由」です。
会社で勤めていた人は、決められた業務やノルマから解放され、自分で自由に仕事を組み立てることが可能になります。
そして「やりがい」です。
自分らしく起業し、継続することで「やりがい」は見つけられるはずです。
「やりがい」とはどこかにあるものでも、誰かに見つけてもらうものでもありません。見つけるのはあなた自身なのです。
起業しなくてもやりがいは見つけられる人はいるでしょう。
しかし起業すると、嫌でも自分で全部をこなさなければなりません。
自分で仮説を立て、それを実践し、それが小さくても成功すれば1つの結果に繋がります。その1つずつの能動的なプロセスがあなたの「やりがい」に繋がっていくのです。
もし今やりがいを感じられない仕事なのであれば、よっぽど自分のやりがいを見つけ出す近道と言えます。
そうしていく内に、「あなたらしさ」が無意識的な行動の中で、事業に反映されていくはずです。
起業を考え始めた時、起業を始めた時…その時は誰でもゼロからのスタートです。そこに小さくてもいいのです。自分にとって必要な知識や能力、自分の強みを1つずつ身につけていきましょう。
わたしたちが提案する起業とは
いくら起業をはじめるリスクが減ったからといって、リスクは付きものです。
そんなリスクを取って、自由を得たなら、自分にとって本当に必要な知識や技能だけを身につけて、自由に事業を発展させるという生き方を、わたしたちは提案していきたいと思っております。
わたしたちが目指すのは「食べるために生きるのではなく、生きるために食べよう」ということです。
多種多様な起業方法があるからといって、自分で全て決めて起業することも、フランチャイズで起業することも決して悪い選択肢ではありません。
わたしたちはフランチャイズの本部側で長年働いていたことがあります。
高い認知度を始めから得られるフランチャイズのメリットには、他にも様々なサポートがありますが、その分誓約も多いです。
コンビニエンスストアでの営業時間の問題も記憶に新しいと思います。
そして、全ての人や地域にターゲッティングが当てはまるわけではありません。
大企業には大企業の、中小企業には中小企業の、小規模事業者や個人事業主には、それぞれ戦い方があります。
それに何かの枠にして、当てはめるのはいつか無理が出てきます。
そこに自由でやりがいのある「自分らしい起業」は見えません。
今に限ったことではありませんが、これからの令和時代、全てのことに共通して言えることは、どんなに集客が上手でも、どんなにデザインが良くても、コンセプトやコンテンツが悪ければ全て無駄になってしまいます。
わたしたちは、まず「あなたがやりたいこと」と「あなたがやるべきこと」をしっかりと見出すことに1番時間をかけたいと思っております。
あなたがお客様の問題解決できることは何なのか…どの分野であなたはお客様の1番になれるのか。
あなたを必要としているお客様のために、何が出来るのかを一緒に考え、あなたにとって必要な知識や能力を身につけ、共に作り上げたいと思っております。
さいごに
働くということは、「生きがい」や「やりがい」でもあります。
その「ワーク(ビジネス)」と暮らしや生活である「ライフ」のバランスを大事にして、どちらも比重が大きくなることなく、ちょっとだけ「ライフ」の割合が数パーセント大きくなるぐらいで生きられたら どんなに素晴らしいか。
その為にも繰り返しますが、あなたがお客様の問題解決できることは何なのか…どの分野であなたはお客様の1番になれるのかを考えてみてください。
これから100年時代の中で、あなたのライフワーク=「天職」となれるように共に歩めたら、それがわたしたちの、クラフトフードカンパニーの目指すコンサルタントの形です。
1つの起業方法として、頭のどこかにしまって頂けたら幸いです。
令和で起業した自分としては、令和という時代がその意味と同じように自分だけでなく周りの人すべてに等しく、ありますよう切に願うばかりです。
CRAFT + FOOD CO.
代表 甲斐 優志