どうすればお客様に必要なお店となり、選ばれるようになるのか。
お店の開業まで様々な困難や苦労があります。
ようやくオープンしたお店です、オープン後もたくさんのお客様で賑わっていることを願っていると思います。
しかし、当初はチラシやポスティングで告知したり、友人や知人も最初こそ来店してくれるのですが、落ち着いてくると思うように売上が上がらないというお話しをよく聞きます。
飲食店は難しい資格もないので参入障壁が低いのですが、開業した半分以上のお店が、わずか3年で閉店してしまっているという現状もあり、継続することが難しい業態でもあります。
飲食店に限らずチラシや広告などを見てもらって一度来店してもらっただけでは、お客様に自分のお店を常に覚えてもらうことは出来ません。
お客様に自分のお店を認知し続けてもらうためには、とても長い時間が必要となるのです。
そのためお店が開業する前から認知活動の準備をする必要があります。
今回はお客様に選ばれるお店づくりのために、開業する前から最低限抑えておきたいウェブからの顧客獲得方法についてお話しします。
顧客の購買行動について
ウェブやインターネットでお客様(顧客)に知ってもらうツールとしては、ホームページやFacebook、Instagram、TwitterなどのSNSがすぐに思いつくと思いますが、ただ闇雲にホームページやSNSを始めても中々顧客獲得には繋がりません。
自分たちがどんなお客様に対して、どんな商品を、どうやって伝えるのかが重要になってきます。
すべては認知から始まる。
マーケティングの本質は価値の創造と伝達にあります。
まずお客様の購買行動について理解する上で、飲食店を軌道に乗せ繁盛させるためには、自分たちのコンセプトに合った見込み客に対してお店のことを認知してもらわなければなりません。
そこからお店の魅力や関心を得て、購買意欲・購買行動につなげ階層化していく中で、お客様の中でポジショニングをとり、ファン化(固定客化・優良顧客化)していくことで継続して売上担保を確保していく必要があるのです。
その初めの一歩であるお客様の認知行動の段階で、「どのようにして認知してもらうのか」が重要になります。
- 自分たちがターゲットとしているお客様はどんなお客様なのか。
- そのお客様の問題解決やベネフィットは何なのか。
- 自分たちのお店はお客様にとって「〇〇(店名)なら〇〇できる」場所なのか、など。
それらをよく考えてから認知行動に移らなければ、自分たちの望む結果にはなっていきません。
そのコンセプトで自分たちが何を成すべきか、お客様の問題解決できることは何なのかなど、伝え方を考えながらホームページやSNSなどで、サイトを構築していきましょう。
自店のウェブサイト(ホームページ)
飲食店の場合、お客様は食べログなどのレビューサイトを参考にしてお店に来店する傾向が強いため、自店のホームページを作っても見られないのではと思われがちですが、お店のブランディングや自分のターゲティングしているお客様への認知や関心、優良顧客へと育てていく上でもホームページは欠かせない集客ツールとなります。
ホームページのSEO対策
ホームページを作る上で重要になってくるのが「SEO対策」です。SEO対策とは検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)といい、Googleなどの検索エンジンでの検索上位を目指すための対策です。
せっかくホームページを作ったのに、お客様の目に触れるところまで表示されなければお店の認知が難しくなります。
しかし、ホームページのSEO対策を行っても、サイトが上位に表示されるのには時間が掛かります。
またサイトを作ったばかりでは自店名を検索しても表示されない場合がほとんどです。
そのため早い段階で自店のホームページを用意し、SEO対策を整え、最低でもオープン時には店舗名(屋号)や会社名、売りの商品が検索されるようにはしておきたいです。
ホームページを製作する上で下記は抑えておきましょう。
①独自ドメインの取得
無料のホームページツールのサイトなどはありますが、独自ドメインは是非取得しておきたいところです。
ドメインとは、店舗のインターネットにおける住所のようなものです。
独自ドメインの取得が必要な理由は、ドメインに対してSEOの資産(検索順位や被リンクなど)は蓄積されるからです。
お客様の信頼を得るのと同じで、検索エンジンからの信頼やSEOの資産を自社の独自ドメインに蓄積させていきましょう。
無料のホームページツールなどは、サービスが突然終了したりすると、SEOの資産を失ってしまうことになりますので、独自ドメインを取得することをおすすめしています。
②ターゲットや検索者にとってのコンテンツの質
ホームページにおけるコンテンツの質を上げるのは、SEO対策においても重要な要素です。
画像や動画は見た目も良いのですが、開業当初はテキストコンテンツをしっかりと作っておきましょう。
テキストコンテンツには、自分のお客様(顧客)や検索者に伝わる内容で、店舗独自の強みや専門性を出してキーワードを打ち出していきましょう。
自分の伝えたい思いばかりを詰め込み過ぎると、せっかくサイトに訪問してもらっても、お客様(検索者)の意図とズレてしまうかもしれませんので気をつけましょう。
最近では、オウンドメディア(自社で保有するメディアの総称で情報発信などを行うブログのようなサイト)として世界で圧倒的にシェアされているホームページツールにWordPressなどがあり、会社や起業家、店舗でも使われています。
WordPressはビジネスブログに特化しており、質の良いテキストコンテンツを作っていくのにも最適です。
無料から有料までSEOに適したものや様々なテーマがあり、コンテンツのカスタマイズ性にも優れています。
当サイトは、いちからHTML・CSSなどのプログラミング言語を利用してコーディング・構築し、WordPressを使用しています。記事も少ないですが、検索数は少しずつですが上がり続けています。
現代では、お客様のほとんどが気になったらホームページに訪れます。ホームページは、店舗や会社の顔と言っても過言ではありません。
もしご興味がありましたらわたしたちにご相談ください。詳細は下記をご覧ください。
SNS(ソーシャルネットワークサービス)
SNS(ソーシャルネットワークサービス)は、ネットワーク上で個人同士を繋ぐ役割を果たしますが、ビジネスにおいても重要な役割を果たしてくれます。
FacebookやInstagram、Twitterなどが有名なSNSですが、開業時にSNSで抑えておきたいのが、オウンドメディアとしてのウェブサイト運営とは違って、SNSで扱う情報は最新のタイムリーな情報が表に出やすいツールということです。
SEO対策上どうしても時間のかかるホームページと、SNSのプラットフォームを使い新しい情報でサイト構築の欠点を補うために、開業当初からも役立つツールとなってくれます。
実際にクライアント様のホームページとSNSの両方を管理していると、インサイト上でも良い結果を生むことが多いです。
FacebookやInstagramなどのSNSとホームページ(オンライン販売)を使って成果を出しているクライアント様もおられます。
SNSでは、ブログほどの文字数も必要なく自店の商品やサービス、店主の思いなどを発信しやすく、お客様とより近い距離感を構築できるサービスでもあります。
またSNSの拡散力はとても大きく、Facebookの場合では個人情報が他のSNSに比べ細かく登録されているため、投稿や口コミ、シェアなどされると拡散され多くの方に認知されSEO上でも効果が期待できます。
最近ではオンラインサロンでの交流がきっかけで事業が発展するケースなども見受けられます。
ホームページのブログやSNSの両方でもいえることなのですが、継続して更新していくことを心掛けましょう。
どちらもお客様が自分のお店を思い出してくれる想起装置にもなりますし、続けていけばいくほど認知してもらいやすくなり、自分のお客様への関心や魅力を伝えるのにとても役立つツールです。
Googleマイビジネス
これから訪れようと思っている場所や地域で、自分の好きな食べ物や買い物をしたい場合、皆さんは何て検索されますか。
大抵の人は「○○市 カフェ」など、行きたいエリアと業種や業態で検索することが多いと思います。
そういった場合や、当初目的にしていたお店が急に休みだったために他のお店を検索する場合など、Google検索やGoogleマップを使うと思います。
そんなGoogleが提供しているGoogleマイビジネスを使うことで、お客様や検索者だけでなく、事業者にとっても便利な情報を与えてくれるツールなのです。
Googleマイビジネスは、Googleのサービスで無料で使うことが出来ます。
MEO(Map Engine Optimization)地図エンジン最適化
Googleマイビジネスに店舗の情報などを登録することで、「店舗名」や「エリア」+「業態」などのキーワードで検索した際に、GoogleマップやGoogle検索した時に右側に表示されるナレッジパネルという場所に表示されるようになります。
「エリア」+「業態」などのキーワードで、Googleマップ検索した時に、店舗リストが表示されるMEO(Map Engine Optimization)地図エンジン最適化でも、Googleマイビジネスは有効な手段です。
登録しておけば店名や住所、営業時間、電話番号、お店の外観や内装などの写真や基本情報だけでなく、口コミの管理や返信なども行え、簡易的なものですがGoogleマイビジネス上でホームページを作成することも出来ます。
Googleマイビジネスに登録する際に、ホームページを登録しておくことで、開業当初のSEOが弱い時期でもカバーしてアクセス数を獲得することもできます。
なぜ、Googleマイビジネスなのか
Googleマイビジネスを推奨する理由は
Googleマイビジネスと連携しているGoogleマップが、LINEに次ぐアプリ利用が2番目であること。また、GoogleがGoogleマップに力を入れていることもあり、今後Googleマップから地図検索・ナビだけでなく予約や様々な機能が付帯されていくようになります。
そこで店舗側としては、管理ツールであるGoogleマイビジネスを十分に扱える必要があるのです。
まだGoogleマイビジネスを上手に活用できている店舗は、とても少ないと感じています。地域で上手に活用できれば、検索上位に食い込める可能性がとても高く、将来的にも有利に立てる可能性があります。
Googleマイビジネスは、スマートフォンでの閲覧にも最適化されているので、お客様にとっても非常に便利なものとなります。出来るだけ正確な情報を登録し、ホームページとズレのないようにしましょう。
またGoogleマイビジネスにはインサイトという分析ツールがあります。
Google検索上で検索者がどのように検索したか、サービスの情報を見た人がどういう行動を取ったのか、運転ルートの検索や電話の通話数などデータで見ることができます。
Googleマイビジネスでの注意点
そんな便利尽くしのようにみえるGoogleマイビジネスにも注意点はあります。
Googleマイビジネスで表示される写真は自由に設定できない。
Googleマイビジネスで表示される写真は自分が投稿した写真以外にも、お客様などのユーザーも写真をアップすることが出来ます。
自分たちの写真を優先して表示することが出来ないため、自分たちの意図とは違った写真が紹介されてしまうことがあります。
対処法としては、自分たちの写真を出来るだけ質の良いものにして、たくさんアップロードしておけば自分たちの写真が表示される確率は上がります。
口コミが自由に投稿される。
Googleマイビジネスでは口コミが簡単に出来るようになっているため、自分が良いと思っている口コミばかりが投稿されるとは限らないのです。
根拠のない誹謗中傷などの口コミは、Googleに連絡すれば削除出来るようですが、それ以外の口コミは基本的に公開されます。
お店にとってネガティブな口コミがあったとしても、しっかりと受け止め、誠意ある対応で返信しましょう。
場合によっては、お店に問題があり自分たちが気付いていないこともあります、それを解決する「きっかけ」をもらえたと前向きに考えることが出来れば対応策も変わっていくのではないでしょうか。
さいごに
顕在顧客と潜在顧客
お客様には、すでに自分たちの商品やサービスなどを知っていてそれを目的に来店される顕在顧客と、まだ自分たちの商品やサービスを知らないが、知れば関心があり来店する可能性のある潜在顧客がいます。
全てのお客様が顕在顧客というわけではありません、まだ自分たちのお店を認知していない潜在顧客などの見込み客へ、ホームページやSNS、Googleマイビジネスを活用することによって認知してもらうことはオンラインマーケティングでは重要なことです。
SNSやGoogleマイビジネスは自分でも簡単に設定や投稿も出来ますが、ホームページを製作するためには専門的な知識が必要です。
本業に専念するためにも専門の方に作ってもらうことをおすすめします。
ただ全てのウェブツールにおいて必要最低限のウェブ知識は身につけておく方が、ウェブデザイナーや専門家に伝えやすく良いサイトを作り出すことが出来ます。
そして、自分たちのコンセプトを明確に伝えること。
それが、より自分のイメージするお客様への最適なアプローチを見つけ出す近道ではないでしょうか。
CRAFT + FOOD CO.
代表 甲斐 優志